人の死って、
こういうもんでいいのかな
とむらいマンです。
岐阜県大垣市にある沼口医院に日本の福祉医療の未来がある。
そんな情報を聞きつけて、早速行ってきましたよ。
はじめに言っておきますが、
沼口先生、超ダンディー、超やさしい方でした!
写真は雨の長良川。名古屋から大垣に向かう車中です。
向かったのは7月5日。
午前中は名古屋のエイチームさんにご挨拶して、んで、午後から大垣へ。
この日は大雨。実はこの翌日に死者219人を出した西日本豪雨が発生します。
沼口さんにはもともと6月18日にアポ入れていたのですが、
この日はなんと、大阪地震で、新幹線の中に缶詰、結局行けず。
そして仕切り直しのこの日に豪雨ですから、
どうして沼口さんに臨床宗教師の話を聞きにいこうとするたんびに、
こうした大規模災害に見舞われるのかと、
一種の形而上的な(つまり神仏のような)働きというか、存在みたいなものをどうしても考えてしまうのですね、はい。
大阪地震、そして西日本豪雨に被災されたみなさまには、この場をお借りしてお見舞い申し上げます。
そして、大垣。
そして沼口医院。
あまりの土砂降りなんで外観撮り忘れてました。
画像はホームページから拝借しています。
さて、沼口医院さんの何がすごいのかというと、次の2つなんです。
”チーム医療”と”臨床宗教師”
わたくし十村井、
ここにニッポンの医療の明日を、福祉の未来を、宗教の可能性を、見ております。
臨床宗教師については、このブログでも、
細かく、
丁寧に、
祈りを込めて
いろいろと綴っていこうと思っていますが、
今日は概要だけ、簡単に触れておきます。
「チーム医療ってなに?」
「臨床宗教師ってだれ?」
そういう人もまだまだたくさんおられるでしょう。
”チーム医療”については、なんとなく想像できますよね。
医師を中心にした縦割りで患者さんのケアに当たるのではなく、
チームとなって、ひとりの患者さんをケアしていく方法。
ピラミッド型ではなくて、サークル型、という感じですかな。
これについては分かりやすい画像をいろいろな病院が掲載されているので、
参考までに少し拝借。
こちらは、済生会宇都宮病院のチーム医療の図。↓↓
そしてこちらは、長崎医療技術専門学校の図。↓↓
これを見ると、チーム医療がなんたるがすぐに分かると思います。
でもですね。
それぞれをよーーーく見ていると、
医師や看護師や作業療法士や臨床心理士など、
さまざまなメディカルスタッフの名前が列挙されているんですが…
スピリチュアルペインをケアする専門家がいないんです!
「スピリチュアルペインってなによ?」
はい。そうですよね。
WHO(世界保健機関)は、死に直面した人が受ける苦痛を「トータルペイン」と呼んでいますが、ペイン(=苦痛)は次の4つに分類されているとしています。
●身体的苦痛
●精神的苦痛
●社会的苦痛
●宗教的苦痛(=スピリチュアルペイン)
下に引用した画像は、NHKが2016年8月25日に放送した『クローズアップ現代+ “穏やかな死”を迎えたい ~医療と宗教 新たな試み~』
臨床宗教師の特集回だったのですが、その時のものです。これがわかりやすい! ↓↓
ちなみに、この時の『クロ現』は沼口医院も取材されていましたね。
さて、このスピリチュアルペインをケアすることを、スピリチュアルケアと言うのですが、
日本の病院は、これができない。
なぜか!
理由はいくつかあります。
●看護師やスタッフが、傍らで話を聞いてあげるがどうしても片手間になる
●現代の日本社会に死生観や宗教のリテラシーがない
●病院や介護の現場にお坊さんなどの宗教者が入れる空気がない
●傾聴ボランティアでは死に触れる問いに答えられない
…などなどです。
病院はあくまで、病気を治すところなんですよ。死を見据える場所ではない。
それでも現代の日本では約8割の人が病院で亡くなってます。
彼らは、死の恐怖、死生観の悩みを抱えながら、病院のベッドの上で、
誰にも相談できずにいるんですね。
そして延命治療やら、抗がん剤を投与され、「死なないための治療」ばかりを施されている。
これ、おかしいんですよ!
とむらいは、医療と宗教はひとつであるべきだと思うし、かつてはひとつでした。
この状況は、医療界側にも、宗教界側にも非があるし、
両方ともに責められない、社会的、あるいは時代的な原因もあります。
でもね、
やっぱ、これ、おかしいんですよ!
わたくしとむらい、
こんなブログや、
こんなブログも書いている。
ということで、取材に行って来たのが岐阜県大垣市の沼口医院です。
このたびは、とある医師向けメディアへの寄稿のためなので、
医師以外の人には私の記事を読んでもらう事ができないのですが、
このブログで、その内容をご紹介していきますので、こうご期待!
とむらいマン
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