ご先祖さまの遺影写真。お葬式から持ち帰ったものの、どこに置いたらおくべきか、迷いませんか?
「こんなに大きな写真、置く場所がないよ」
「お葬式の時に使った写真を飾りたくないな」
「でも、粗末に扱うのもご先祖様に悪い気がする・・・」
そんなあなたのために、遺影写真の自宅での飾り方について解説します。
また、どうしても処分しなければならない時の方法についてもご紹介いたします。
遺影写真の取り扱いに困っている人、ぜひ読んでね
モフ〜
遺影写真の飾り方
お葬式を終えて自宅に戻ったあと、遺影写真をどこに飾ればいいのでしょうか。いくつかのパターンを考えてみました。
鴨居に引っ掛けて並べる
仏間があるおうちでは、鴨居に掛けて並べるのをよく見かけます。
その場合、天井の廻り縁にヒートンなどの金具を取り付けてそこからひもで吊るします。
そして鴨居に額受金具と額受布団を置いて、額を下から支えます。
額受金具と布団は、仏具店、表具店、ホームセンターなどで売ってるよ
インターネットでも買えるモフ〜
しかし、中には遺影を並べることに抵抗感を持つ人も少なくありません。
「上から見張られているようで、なんだか怖い」
「白黒の写真がずらりと並ぶのが気味悪い」
特に昔の遺影は額も黒色で、写真もモノクロ写真でしたから、不吉に思われる人も少なくありません。
鴨居に並べたくない人は、無理して飾らなくてもよいでしょう。
仏壇のそばに置く
最近では仏間のない家も増えています。そうしたケースでは、お仏壇の近くに飾ってあげるとよいでしょう。
お仏壇に手を合わせる時に故人さまのお顔を見ることで、「おじいちゃん、こんにちは」「おばあちゃん、今日もいい天気だね」と、より具体的に想いを馳せることができます。
葬儀社からは大きい四つ切と、小さいキャビネと、2サイズの写真をもらえます。もしも四つ切サイズの遺影が大きいというのであれば、キャビネサイズのものだけでも構いません。
画像提供:cheetahさん(写真AC)
写真があることで、より具体的にその人のことを心に想い描けるね
ちっちゃい子が手を合わせてるモフ〜。かわいいモフ〜
飾らない
お葬式から持ち帰った遺影を無理に飾らない、というのも選択肢の一つです。
「額のサイズが大きすぎて、飾る場所に困る」
「遺影があることで辛いことを思い出してしまう」
「葬儀で使った写真を飾りたくない」
「もっとほかの写真を飾りたい」
このように考える人も、実は決して少なくないのです。
じゃあ、遺影写真はどうすればいいモフ?
一時的に仏間の脇に押し込んでおく、押し入れの中に閉まっておく、というケースをよく見かます。
しかしこれはあくまでも一時的な措置で、長い年月が経っても遺影はずっとそこに残り続けます。こうした遺影は最終的にはどうすればいいのでしょうか?
扱いに困った遺影写真の処分方法を、次の章でさらに詳しく解説いたします。
遺影写真の処分方法
遺影写真の処分。たくさんの人が頭を悩ませています。
遺影それ自体には、仏教的な「魂」や「お性根」が入っておらず、供養は不要だと言われています。
それでもたくさんの人がその写真を見て手を合わせてきたわけです。「想い」や「念」のようなものが込められた遺影を粗末に扱うことに抵抗を感じるてしまいますよね。
そこにおばあちゃんがいるような気がするから、なんだか捨てられないモフ。
そうだよね。分かるよ、その気持ち。
遺影写真の処分に、「これ!」という答えはありませんが、現実的に考えられる3つの方法をお伝えいたします。
丁寧に包んでゴミに出す
まずひとつは、丁寧に包んでゴミに出すというものです。この「丁寧に包む」というのがポイントです。
先ほどもお話ししたように、遺影には、仏教的な「魂」や「性根」が込められていないとされています。実際にお坊さんたちが入魂や抜魂をする対象は、仏様や位牌、お墓の仏石などに対してであって、遺影写真はスルーされがちです。
とはいえ、「頭じゃわかっているけど心情的に…」と、供養することなくゴミに出すことに違和感が生まれるのであれば、せめて丁寧に包んでからゴミに出してはいかがでしょうか。
包み紙や風呂敷などに包む。その前に塩を振ったり、お線香の煙を燻らせてもいいでしょう。
そうした行為のひとつひとつに、ご先祖さまへの敬意や感謝が込められます。
仏壇屋さんに引き取ってもらう
次に考えられる方法は、仏壇屋さんに引き取ってもらうというもの。
なぜ仏壇屋さんなのかというと、遺影写真の処分のほとんどは、お仏壇の引越しや処分と併せて行われるからです。「遺影をなんとかしなきゃなあ」と思い立つのは、大抵、家の引越しや解体、つまりそれにあわせて行われるお仏壇の引越しや処分のタイミング、ということです。
多くの仏壇屋さんでは、仏壇と一緒に遺影写真を引き取ってくれるので相談してみましょう。
ただし有料のところもありますし、引き取ったあとの遺影をどのように処分するのか(供養の有無)は仏壇店によって異なりますので、事前の確認が必要です。
仏間のあるおうちだと、床の間の違い棚に並べるケースも少なくない。
お寺に引き取ってもらう
一番おうちの方が安心するのが、お寺に引き取ってもらうことではないでしょうか。こういった目に見えないものへの不安や畏怖を受け止めてくれるのがお寺の役割だと思います。
最近では、ネット上で遺影の供養やお焚き上げを受け入れるお寺も見られます。もしも相談できるお寺がないのであれば、「遺影 供養」「遺影 お焚き上げ」などで検索して、そうしたお寺に相談するのもよいでしょう。
ただし、すべてのお寺が遺影の引き取りに応じてくれるとは限りませんし、供養やお焚き上げをしてくれるとも限りません。
まとめ
それでは、この記事のポイントをまとめます。
●遺影写真は、仏間の鴨居に引っかけて並べるか、仏壇の横に置いて飾るのが多い。
●遺影写真を無理に飾らなくても良い
●遺影の処分方法は「丁寧に包んでゴミに出す」「仏壇屋さんに引き取ってもらう」「お寺に引き取ってもらう」
遺影写真の作り方についてはこちらで詳しく解説しています!
かぜまる的補足「大事なのはご先祖さまへの敬意」
んじゃあ、最後に、僕からひとつ補足だよ。
はいモフ〜。
遺影写真の取り扱いで大事なのは、亡くなった人やご先祖さまへの「敬意」だと思うんだ。
敬う心、モフね。
そう。「ゴミとして処分するとバチが当たるかもしれない」という心理は、ごく自然だと思う。粗末に扱うのは、生きている人に対しても、亡くなった人に対しても、同じなんだよね。粗末に扱うことで良心が痛むし、恨みを買ってしっぺ返しを食らうかもしれないよね。
もふみも、やさしく、だいじに、なでなでされたいモフ。
これはあくまでも、おうちの人の「心」の問題だから、ゴミに出しても、業者さんに引き取ってもらっても、お寺に供養してもらっても、どれでもいいとは思うんだ。でも、その時に、「ああ、これできちんと故人様、ご先祖様が納得してくれたかな」と自分の胸に手を当ててほしいんだよね。
モフ〜
自分が納得できたということは、きっと故人様やご先祖様も納得してくれてるさ。
亡き人と、一心同体モフね。
そのあたりをね、手厚く、丁寧にしてほしい。そして心残りのないように。
モフ〜
あと、よくよく考えてみると、写真ってのが社会に普及しだして、せいぜい140年程度なんだよね。
大昔は、写真なんてなかったモフね〜
葬儀にも仏間にも遺影写真なんて置かれていなかった。だからきっと、遺影に対しての供養の儀式がないんだよね。
なるほどモフ〜。
たしかに仏教的な儀式は不要とされているかもしれない。でも、現実的にいまの僕たちはその遺影写真を見て手を合わしているし、その人のことを想うようね。
おばあちゃん元気にしてるかな、とか考えちゃうモフ。
だから、位牌と同じように、遺影写真もお寺に供養してもらうのがいいと、僕は思うよ。
お坊さんにお経読んでもらうと、安心モフ。
実際にそれをしているお寺もたくさんあるから、もっといまの人たちのニーズにこたえる形で、遺影供養が広まればいいなと思うよ。
モフ〜
かぜまるともふみのスピンオフ動画もどうぞ! → 近日公開予定
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