葬儀後の役所手続き窓口を一元化! 加古川市役所への取材を終えて

素心『こころね』で加古川市役所の『遺族サポートコーナー』を取材しました。葬儀後の役所手続きの窓口一元化する取り組みです。

面倒な葬儀後手続きを一括サポート!加古川市役所「ご遺族サポートコーナー」の取り組み|仏壇墓石の専門店・素心によるWEBメディア『こころね』
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加古川市のニュース報道と古田雄介氏の記事に触れて

令和3年3月1日にニュース報道で知り、「おお、素心のお膝元の加古川市が、いいことしているなあ」と、すぐに取材の申し込み。「年度末や年度始めは忙しいから5月以降にしてほしい」との返事を受けました。

その間、4月28日に配信された古田雄介氏の記事に触れて、この取り組みが全国的な流れであることを知ります。「これはぜひとも地元の人たちのお伝えしなきゃ」と、企画を進めました。

第60回:令和に入って「おくやみコーナー」を設置する市役所が急増したワケ
死亡届の提出や年金の停止、福祉サービスの手続きや名義変更、戸籍謄抄本の取得などなど……。

葬儀を終えたあとの手続きの煩雑さ、ったらない!

葬儀を終えたあとの喪主や遺族は、さまざまな対応に追われます。

●関係者への挨拶回り
●四十九日法要の手配
●位牌、仏壇、お墓の手配
●遺品整理
●さまざまな名義変更や解約(銀行、クレジットカード、証券、携帯電話、WEBサービスなどなど)

これらに加えて役所に関する手続きがあるのです。保健、年金、準確定申告、運転免許証やパスポートの返納、不動産、自動車、相続税など。死別の悲しみや動揺の中、遺族にとってはズシリと重い。

私も20代前半の家族を続けて亡くしたので、葬儀後の手続きの煩雑さは身に沁みて分かります。

気持ちが晴れない中、書類の中の小さな文字を目で追い、いろいろな書類を取り揃え、遠くにある役所までの足取りは重いものです。これを何往復もしなければならない。

少なくとも、役所関係の手続きをワンストップで対応してくれるのはありがたいことです。少子高齢化に加えて死亡者数も増加しています。申請者を高齢者が務めることも少なくなく、役所側からこうしたケアの姿勢が見られるのはとてもよい傾向だなあと思います。

市民からの評価は高い うれしい悲鳴と課題も

現場職員の方々は、市民たちからの評価が非常に高いと、その手ごたえを語っておられました。

取り組み開始から、加古川市の死亡者数に対して約3割の人たちが利用しているとのこと。市の広報に加えて、地元葬儀社を通して周知していることから、必要な人に必要な情報がきちんと届いているのですね。

ただ、嬉しい悲鳴と課題もあるようです。

利用者が予想以上に多く、どうしても対応に限界があるとのこと。「コーナーの運用をさらに改善していかなくては」と話されていました。

また、「書類の手続き関係にとどまらず、話がさまざまな身の上話に及ぶことも多いのではないですか?」と訊ねると、「そうなんですよ!」との反応。

葬儀を終えたばかりですから、話を聞いてくれる人についつい色々話してしまう遺族の気持ちも分かりますし、困惑しつつもきちんと聞いてあげなきゃという職員の方の気持ちも分かります。

カウンセリング、傾聴、グリーフケア的な役割も間接的に担わされてしまうのです。これにはテクニックと時間が必要で、職員の方がどこまでをするべきか、そこの線引きはとても難しいものがあると想像します。

たとえばこうした現場に、チャプレンや臨床宗教師のような宗教者や傾聴のプロがが携わることができればいいのになあと、私なんかは思うのですが、いまの日本社会では難しいかな。

とはいえ、こうした評判や課題が出るということは、市の職員の方がそれだけ遺族の思いに寄り添い、耳を傾ける力があることの裏返しでもあります。

オンラインのシステム構築はまだまだ先か

ちなみに古田氏の記事にあるように、こうした取り組みの直接的な背景は、内閣官房IT総合戦略室が推進している「死亡・相続ワンストップサービス」方策にあり、最終的に目指しているのはデジタルを活用した諸手続きの効率化です。

「現場と戦略室の間で温度差を感じます」と、窓口の一元化は進むものの、オンラインシステムの導入は極めて少ないことを古田氏も指摘しています。「デジタル活用はまだまだ浸透してませんね」と、加古川市の方も同じことを話していました。

役所の窓口一元化という市民が歓迎する行政サービスの普及がさらに広まり、ゆくゆくはデジタル活用が一般化する社会を願います。


▶︎加古川市役所『遺族サポートコーナー

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▶︎仏壇墓石の素心のWEBマガジン『こころね』。玉川責任編集。


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