雇用されている時点で
ブラックだろうと、ホワイトだろうと、
それはもう、奴隷ですから
こんにちは。とむらいマンです。
いつも仲良くしているお坊さんがいるんですが、彼の口から
「お寺だってブラックですよ」
という言葉が出たものですから、今日はそんなお話です。
若きウエテルの悩み お寺稼業の厳しい現実
ちなみにここでは便宜上彼のことを“若きウエテル”とでも呼んでおきます。
僕より3つか4つ年下で、(若い!)
燃焼するものを欲していて(飢えてる!)
想い通りに行かないことにいつも悩む苦しむ顔をしている。
まあまさに、若きウエテルの悩み、なわけです。(決してゲーテのように大恋愛の果てに自殺しようとしているわけではありません)
この日はもともと、浄土真宗のお西とお東では葬儀の時に読み上げるお経に どのような違いがあるのかを知りたくて、ランチに誘ったんですが、気づくと彼の悩み相談みたいな感じになってました。
このブログの読者のどれくらいの人がご存知か知りませんが、裕福なイメージのあるお寺。
「坊主丸儲け!」
「お参りは軽! 飲みにいくとはベンツ!」
でも実際はそんなことなく、
零細寺院も、メッタクソあります!
実際にこんな本もあるくらいですし…。
そうしたお寺は、兼業として勤めに出て生計を立てるのですが、
この若きウエテルも同じで、
近くの忙しくしているお寺に雇用されていて
要は毎日「ヘルプ」に出かけているわけです。
休みは月5日。
毎朝6時過ぎには我が家を出て、
7時までにはヘルプ先のお寺に出勤。
午前中だけで15件もの門徒の家を月参り。
そりゃあもう、毎日喉もカラカラ。
12時でヘルプの勤めは終わるわけですが、
体もクタクタ、我が家に帰るとバタンキュー、だそうです。
「この10連休。休みもないんですよ」
「1日だけでもいいから娘とどこかに出かけたいんですけど」
「自分のお寺のこともなんとかしなきゃいけないし」
「お寺も結構ブラックでしょ」と愚痴をこぼしながら
ウエテルは日替わりランチを食べ進め、
「お寺稼業も厳しいですねえ」と聞きながら、
食べるのが早い僕は早くもブラックコーヒーをすすっており、
と同時にこういう風にも思い至るわけです。
「お寺の仕事も会社員も、似たようなもんだなぁ」
労働者は奴隷 というごまかしできない現実
「雇用されている」という点で、
それはもう待遇が厚いか薄いかの差はあるものの
それは奴隷ですからね。
ブラックだろうと、ホワイトだろうと、
そこはもう、奴隷なわけです。
しかもお寺の世界というのはフランチャイズ制ですから、
活動にそれなりの制限がある。
家がフランチャイズ経営しているお寺なのに、
さらに別のフランチャイズ経営のお寺に労働者として働きにいく。
これはもう、負の連鎖ですよね。
ヘルプ先のお寺での時間を
「修行だぜ!」
「下積みだぜ!」
と、ポジティブに捉えられるのであればいいのですが、
肉体的にも体力的にもしんどいのであれば、
これもう、ただひとこと。
辞めればいいじゃん!
しかし、言うは易しでね。
それは僕が会社員を辞められないのとおんなじで。
人間、なかなか強くないし、ふんぎりつかないし、
そのへん、若きウエテルと、僕、似てるなあと思いながら
締めの梅こぶ茶をすするのであります。
ウエテルと僕 自己実現のための戦略的かつ情熱的がんばり
まあ、これはもう、自己実現のためには、
がんばるしかないのですな。
自分の人生の目標を定めて、
戦略的に、情熱的に、忍耐強く、
集客なんて人に頼ることできないし(こんなブログ書いてた↓)
いまがブラックなら、ホワイトに変えるのも自分次第だぜ(こんなブログ書いてた↓)
若きウエテル。
僕の大切な友人。
彼のために、彼のお寺のために、
できることはしてあげたいし、
「コンサル」ってきっとこういうところから始まっていくのだろう。
そして、若きウエテルの悩みは、僕の悩みとおんなじ。
彼を見つめることは、僕を見つめることであり、
彼の変化をサポートするには、まず僕が変化しなければならない。
あと3日で令和。
お寺の世界も働き方改革だー!
とむらいマン
コメント